「えー!それって、すっごい紳士的じゃん!!」

月曜日。

授業が終わったあと、
わたしは二日前の出来事を親友の心美(ここみ)に話していた。

学校から歩いて10分もかからない距離にあるマックは
今日も、それなりの多さで混雑している。

「外国の人って、女性に対して優しいって聞くけど…私たちみたいな子供でも優しくしてくれるんだねぇ」

ほぅ、と感心したように息を零す心美に

「まぁ確かに、あの面倒くさい兄を、よく介抱してくれて助かったよ」と頷いたら

「そうじゃなくて、」と静かに訂正されてしまった。