「なんでカイ・・・」



私たちは、どこかの小屋に連れてこられていた。
辺りは静かで、郊外まで連れてこられたらしい。



今は、男たちは出ていて小屋の中には私とカイだけ。
きっと外に見張りはいるはずだから、無闇なことはできない。

手足を縛られた状態で小屋の隅に座っていた。




「こんな事が起きないように、見守ってたんだよ」

「見守ってたって、ずっと!?」

「・・・ああ」




ウソ・・・。
知らなかった・・・。
今まで、私が変装してコソコソ出てきてたの、全部ばれてたってこと?




「知っててどうしていかせてたの?」

「レオさまが。ミソラさまには、必要なことだと」

「え?」

「年頃のミソラさまが、プリンセスという立場からではなく、一個人として、城下の様子をその目で見ることは、ミソラさまに必要なことだから、と」




お父さん・・・。
お父さんの気持ち、初めて知った。