ケータイ小説 野いちご

Airis

◇ Ⅰ
大地side




キッチンでコーヒーを煎れながら、
閉じたままの寝室の扉を眺めた。



………やっぱり無理か。



今日の夜中で38度6分だから、
下がっていてもせいぜい38度とかだろう。

さすがにその熱で出勤させるのは無理だと思う。



優苗が仕事をしたがるのは分かるが、
体が悲鳴をあげているときにすることじゃない。


優苗と色違いのマグカップにコーヒーを注いでテーブルに置くと、
静かな寝室へと向かった。



「ゆーな」



そっと声をかけてみるけれど反応のない優苗。

おでこに手をあてると、下がったというよりも上がったのではないかと思うほど熱かった。

ベット脇に置いておいた体温計を寝ている優苗に挟んでじっと待つ。








< 28/ 196 >