ケータイ小説 野いちご

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大好きなきみと、初恋をもう一度。

*.君がわからない

***


それから数時間、体を動かそうという気になれなかった。

『別れ』のやりとりをした画面のままのスマートフォンを握りしめ、何もないテーブルを見つめながらひたすら涙が流れていく。

頭のなかで一ヶ月の思い出がぐるぐるとめぐっていた。

頭を撫でられたこと、たくさん話をしたこと、一緒に帰ったこと、手を繋いだこと、水族館に行ったこと、キス……したこと。

俺の彼女って言われた。
可愛いって言われた。
嬉しかった。

だけど、好きって言われなかった。

わたしのこと、好きじゃないから?

それが別れの原因なの?

結局、絢斗くんは理由を教えてくれなかった。

最近急に冷たくなったりしたのは、別れようとしていたから?

ずっと別れるタイミングを考えていたのかな。

適当に付き合っていたのかな。

じゃあ、あの可愛いって言葉は嘘だったのかな。

キスも……好きじゃないのにしたの……?

考えれば考えるほど悲しくて、切なくて、苦しい。

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