秋の冷たい風が頬に当たる、二学期。



夏休みは何もなく過ぎていった。



ただ1つ変わったことと言えば、光輝の様子だ。



私が1人でいれば、話しかけてくるし。



私が萌といれば、遠くからでも見えるくらい笑っている。



更に私が男といれば、急に入ってきて男を睨む。



私がいつだったか、その様子の理由を問い出した。



けど、光輝はなんでもない、の一点張りだった。



しかし私、ここで引く人間ではない。



次に和希に問い出してみた。



すると和希曰く、“私に助けられてから、心のボタンが弾け飛んだ”らしい。