彼女になっても、何も変わらない。


…ような気がする。


それより、告白の場所が、生花の卸売り

倉庫ってどうなのよ?


「一華、行くぞ」

『は、はあい!』


屋上に行く時も、手を繋ぐわけでもなく

あの告白は、琉聖くんのきまぐれだった

のかな?


「独り言が多いぞ」

『え?!あ、あは?!』


チュッ!


『…ん…っ!!??』


な、な、なああー!!今の、今の、何?


『…ちょっ!!何すんの?!』


「…は?」


『だって、今!?』

「好きな女にキスして、何が悪い」


『好きな…って、言った…っ…』


チュッ!


『…ま、またあ!!』


狭い鉄骨階段で、琉聖くんに唇を狙われ

る私。どんなに顔を背けても、琉聖くん

の顔が追いかけてきて、キスをしようと

する。


「…んだよ」

『…だって』


左手で両手を拘束されて、右手は、頬に

添えられた。もう、琉聖くんの思うがま

まだ。


「…大人しくしろよ」


色っぽい声で囁かれても、恥ずかしいも

んは、恥ずかしい。


琉聖くんは、何度も私にキスをすると


「…可愛いな」


と言って、私を見つめてくる。


恥ずかしくて目が泳いでしまう。顔が尋

常じゃないくらい火照って、どうしよう

もない。


最後に長めのキスをすると、両手の拘束

をといてくれた。