ケータイ小説 野いちご

恋する時間を私に下さい

VOL.2 時間がねぇんだ

『OーGATA図書館』

古いロゴ文字を見つめ、深くため息をつく。
俺の名前は『緒方礼生(おがた れい)』30歳。

ここ、『OーGATA図書館』の二代目館長だ。


『OーGATA』をなんて読むかって⁉︎
そんなこと知るか。
大体、この看板を作らせたのは俺じゃねぇ。ジイさんだ。

御年90歳になる。
生きてれば…だけどな。

ジイさんは、3年前に死んだ。


『礼生…お前に財産を残してあるぞ…』

意味深な言葉を残しておっ死んだ。
そして、遺言状とともに託されたのが、この『OーGATA図書館』。

私立の小っせぇ図書館のくせに『大型』かよ…と、引き継いだ当初は呆れたけれど…

中に入ると、どうしてなかなか…


所狭しと並べられた本棚。
一冊一冊、コメントの書かれた表紙。
本は横積みにされてたり、縦積みだったり。
収納下手だったジイさんの性格そのものを表してる。

…でも、どの本も借りて読みたくなる。
そんなコメントが書かれてある本。
そこへやってくる客達は、どいつもこいつも面白い人間ばかりで。

…そいつらを使って、例の原稿を書き上げたらどうなるだろうか…と試してみた。

そしたら、在ろう事か…

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