ケータイ小説 野いちご

キミノカケラ〜群青色の空と君と〜

真っ白な希望の光


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どこからか歌声が聞こえる。

耳障りの良い声色で奏でられるしっとりとした歌。


声につられるように足を進めると、辿り着いたのはあの時計広場だった。



耳触りの良い歌声は、記念碑の方から聞こえてくる。周りには数人の人集り。


人と人の間から覗くと、私はハッと目を見開いた。


ギターを弾いてるふわふわの茶髪の男性の隣りで、目を閉じて歌っているのは……金髪男ーー、シュウだ。


透き通るように優しく、どこか切なさも混じった声色。

歌うシュウの気持ちのこもった表情。

英語の歌詞で内容まではよくわからないけど。


その歌は、何故か胸の奥の方にジンと響いて涙が出た。

……溢れて止まらなかった。



やがて歌声が止むと、拍手と歓声が沸き起こった。

指で涙を拭い、余韻に浸る。


悔しいけど、金髪男……いや、シュウの歌は綺麗だと思った。

まさかあの失礼で最低な男相手に、ここまで感動させられるなんて。




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