誤解を解けたら、きっと分かってくれると思うのに

私に何か手伝える事はないのかなぁ?
うーん。

そうすると突然
私のカバンからスマホが鳴り出した。

「あ、私のだわ!?」

慌ててカバンから取り出して見る。

着信相手は、編集長からだった。

もしかしてあの話かしら?

ショックやモヤモヤしてすっかり忘れていた。

そうだった…岩神さんの事があったのだったわ。

電話に出ると予想以上の事を聞かされた。

「えぇっ!?受賞パーティーに
岩神飛鳥のサポート役ですか!?
そんな無茶ですよ…」

話は、私が岩神さんの受賞パーティーがある時に
上手くやれるようにサポートしたり
付き添うように言われる。

しかもそれは、岩神さんのご指名だとか

な、何で私が…!?

混乱していると編集長は、

『仕方がないだろ。
岩神先生がどうしてもと言うのだから
会社の面子も立ててやってくれ』

「そ、そんな……」

『とにかく頼んだぞ。じゃあ、よろしく』

そう言って一方的に電話を切られた。

えぇっ!?

「ちょっと、編集長!?もう…」

ハァッ…とため息を吐きながらスマホを見つめる。
すると後ろから気配がした。

この気配は……まさか

「おい。岩神飛鳥のサポート役って
どういうことだ?」

もの凄く低い声で言われた。

怖い…。
恐る恐る後ろを振り向いた。