梨央と鈴木先輩は放課後図書室で勉強することになった。

鈴木先輩が梨央のこと好きなのを知ってる。

見てたら分かる。

なのに梨央は、警戒心がない。

二人っきりなんて心配だ。

俺も放課後図書室に行って梨央の隣に座った。

「なんで蒼が居るの?」

「帰り待ってるって言ったでしょ」

「そりゃ言ったけど」

「勉強の邪魔はしないから。俺が居ても別にいいですよね。鈴木先輩」

「お、俺は、どっちでも」

鈴木先輩は俺の顔も見やしない。

俺は、図書室にある本を手に取って梨央の隣にまた座った。

図書室には、ペンの音だけ聞こえる。

俺は、梨央を見た。

真剣で凄く綺麗だと思った。

笑った顔は、凄く可愛いけど。