ケータイ小説 野いちご

初恋パレット。~キミとわたしの恋の色~

*1st.pallet ももいろ*
ノートの切れ端、待ち合わせ

 
翌日。


「あ、百井くん、おはよー」

「……」


昨日のノリで百井くんに朝のあいさつをしたら、耳から外していたヘッドホンをわざわざ露骨に耳にかけられた。

当然ながら、ひどっ!!と思ったのが、今日初めて百井くんに抱いた感情だ。

けれど、友だちの亜湖に遠慮がちに袖を引っ張られて周りに目を向けると、百井くんが取った行動の意味にも頷けてしまったのが悲しい。

おい、百ノ瀬どうした!? なんで普通に百井に話しかけられる!? というクラスメートの目、目、目。

実際に亜湖にも小声で「なんで!?」と聞かれる始末で、亜湖にもクラスのみんなにも、もやっとした笑顔を返すしかなかった。


どうやら百井くんは、わたしがクラスで浮いてしまわないようにあえて避けてくれたと、そういうことらしい。

浮くのはオレだけで十分だ、というのが、彼の行動の意味するところなんだろう。

……ヤンキーはツラい。


とはいっても、百井くんは基本的に仏頂面、怒っている、ガンを飛ばしているの三原則で成り立ってはいるものの、校内で問題を起こしたという話は、そういえば聞いたことがない。
 

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