こんにちは。



私は、九十九紗央莉(つくもさおり)と言います。




ごく普通の、女子高校生です。









……いや、『でした』かな。





だって私は、もう死んでるから。






―――15歳のある日、私はこの世界から消えました。





この話は、面倒くさがりな私が、不思議と唯一欠かさなかった日課である『日記』に記されたものです。




思えば、私が日記を書くのを、絶対に忘れたことがないのは、今これを読んでくれている貴方に、この話をするためだったのかも知れませんね。






―――貴方は、話を聴いてくれますか?





私の、ある一日の話を―――。