何事もなく過ぎて行く日常。

変わらない内面や置いている部屋の小物たち。

そして、私の友達がいる人数。

どんぐらいだろうか。

うーん、2人かいや3人はいる。

だけど、変わったことはある。

そう。

久々の……

「彼氏が出来ました。やっと念願の。でも、タイプではなかったけど」

私の心の中で言っていたことが筒抜けになっていると驚いて、私の後ろを振り向くと。

やはり、望だ。


「望。なに?そんなこと思ってないよ」
望を睨みつけて、私はデスクにあったものを見た。

それはこの前、高木さんからもらったヘアピンだった。

今ヘアピンをしてもいいけど、本当はちょっと照れくさい。

私がこんなものをしてもいいのかという葛藤と朝比奈の想いを思うとなんというか複雑な気持ちだ。

だから、髪にはしないでながめているのだ。

「あ、望。今度の土曜日空いてる?」