「……でね、その人、池から落っこちちゃってー」

「自分から落ちたの? あはは! まぁ、今は夏だから涼しいかなー!」

今、登校中に大笑いをしている人は私、片瀬朱莉だ。
高校1年生のごく普通な女の子。

隣にいるのは親友の日山麻衣と言う女の子だ。
全体的に小さくて、小学校からの幼馴染の女の子。ちなみに麻衣が引っ越してきたパターン。

今は、昨日麻衣が遠回りをして帰ったらしくて、その時、池で見た人の話をしている。
今の季節は、夏、7月2日。暑くて、シャツを伸ばして風を送ったりしている。

「それでー……ん? あ、持ちましょうか?」

話している途中、麻衣が何かに気付いたようで、走り出した。
目の前には、階段の所で荷物が重くて困っているおばあさんがいた。

麻衣がおばあさんから荷物を受け取っている。

じっと見ていた私も、はっと気づいて、おばあさんと麻衣の所に行った。