「青葉先輩、あたし…田原ゼミに入ることになりました!」

「俺も、田原ゼミだよ?」

「え?そうなんですか?一緒ですねぇ!」

「学年が違うけどね!ねぇ、七瀬さん…」

「なんです?」

「敬語やめてよ!俺さ、友達感覚でいたいな?」

「でも……」

「あっ……あのさ、俺
友達いなくてね、ずっと病院生活だったから……ダメかな?」

「んーいいのかな?」

「俺がいいって…言ってんの!」

「なるべく、使わないようにします」

「七瀬さんさぁ、彼氏いるの?」

「はい!一緒に住んでいます!」

「そうなんだ…… 」

「先輩は?」

「女友達すらいないよ?」

「じゃあ、あたしが1番ですか?」

「そうなるね……」

「なんか、嬉しい!!」

「そう?」

「青葉先輩!仲良くしましょうね!」

「敬語……」

「あ」

「七瀬さん、ドジでしょ?」

「よく言われます」

「かわいいと思うよ」

「先輩、タラシ?」

「……違うと思う」

「絶対!!タラシだよ!うんうん!!」

「結って…良い名前だよね」

「ありがとうございます」

「敬語」

「あ」

「2人の時、結って…呼んだらダメかな?」

「2人じゃなくても、いいよ」

「彼に悪いし、特別な感じでいたいから
2人の時、結って呼ばせてよ!
あだ名とかある?」

「七瀬だから、ナナって呼ばれてたよ!」

「ナナ、2人の時は、奏汰って…呼べない?」

「へ?そっそ…奏汰?」

「なぁに?」

「何で入院してたの?」

「再生不良性貧血っていって……」

「あたしも!!」

「え?」

「あたしも同じ病気なの!!」