「綺麗な花だね」

そうかい?僕にはわからないけれど。

「見てっ!!雲1つない青空だよ」

ふーん。
君の目には、そう映っているのか。

「……私、貴方の髪色が好き」

僕にはわからないな。
君の髪のことは、どう思っているんだい?

「綺麗な歌声……。
私、貴方の歌声が好きよ」

ありがとう。
これだけが、僕の取り柄なんだ。

「私の事どう思ってる?」

……変わり者で、不器用だけど、
優しいお姉さんタイプだと思ってるよ。

「うーん……、前髪を切りすぎちゃった」

ごめん。僕には、わからないよ。
君には僕はどう映っているんだい?

「私を見てよっ!!」

………ごめん。僕にはできない。

だって、僕は








目が見えないんだから。