〈ガチャ〉
屋上の扉を開けた。
そこにはいつもの4人ではなく、空夜だけがいた。
なんでこいつだけ?
まあ、今日は私も1人だけど
空夜はイヤホンを耳につけ、あぐらをかきながら空を見ていた。
私は空夜の隣に立つ。
「…」
「…」
「お前、お袋が嫌いか」
「は?何、いまさら。好き嫌いの問題じゃないわよ。ただ憎いの…」
「そうか。お袋に聞いてみた。天羽翼と彰を知ってるかって。そしたら…」
空夜は俯いた。
わかりやすい奴。
「吐いた?それか、泣きながら失神でもした?まあ、どうでもいいわ。私には関係ないもの。どうであれ復讐する気持ちは変わりやしない」
「あのお袋の行動で感じたんだ。お前が言ったことは本当のことなんだって。」
「ふっ、そう。良かったわ。」