ぐわ~~ん。


今の私を表すとこんな感じ。


朝からずっとフラフラする。



校門をくぐり、靴を履き替えるため一度しゃがみこむ。


こんなに下駄箱低かったら逆に不便だよ!



下駄箱は出席番号順に決まっていて、偶然私は一番下。


内履きを履いて立ち上がろうとしたとき。


急に目の前の景色が歪んだ。


あ、やばい…。


重力に負けるように、私はそのまま倒れた………はずだった。



「おい、大丈夫かよ」


倒れたはずなのに体はどこも痛くない。


…この香り。



もしかしてと思いゆっくり目を開ける。


「うわ!…い、井波くん!」


今日もかっこいい…。


「今、倒れそうになったの?こけそうになったの?ってか、顔赤…」


井波くんは私の顔をのぞき込む。



そ、そりゃ井波くんの顔がこんなに近くにあるとそうなっちゃうよぉ!


…今のこの状況に甘えたいけど、さすがにそれは図々しいよね。


「井波くん、もう大丈夫。ありがとう!教室行こっ」


井波くんはゆっくり私を立たせてくれた。


「はぁ…」


井波くんはため息一つ付いて私と一緒に教室へ向かった。