時がたつにつれ、季蛍の体も大分丈夫になってきた。



だからといって体調を崩さなくなった…と油断していると…季節の変わり目に、ため息をつくことになる。





夏来がやんちゃになって、よく怪我をするから…そっちも目が離せないんだけど。




仕事から帰って夏来のおでこに絆創膏を貼っているとき、控えめな季蛍の声が。




「ねぇ…蒼」




「…何?」





「絆創膏3個になっちゃったね」






そういってはしゃぐ夏来の頭を撫でて振り向くと、涙目で俺を見下ろした。





「…あのね」





「?」





「朝から…ずっと…頭痛い」





「ん?…珍しいね、自分から言うなんて」





コクンと頷いた季蛍は、辛そうに顔をしかめた。





立ち上がって佇む季蛍を抱くと、季蛍の手も背中に回った。




「最近夜勤続いてるもんな。…熱はないから早く寝ろ」




「…うん」





「薬探すからもう着替えて」





「…わかった」