「香織ちゃん。 僕が大きくなったら、香織ちゃんは 僕のお嫁さんになって。」 「うん、空くんのお母さんみたいな料理つくって、空くんに食べさせてあげる。」 そうやって、ツナ缶のフタをお互いの薬指に つけたの覚えてる? 私は約束もツナ缶のフタも全部まだ持ってるよ。 忘れられないあの約束。 叶わないと知ってもずっと。