「鈴木組が、動いている」



成さんの口は、たしかにそう動いた。



ドクン

ドクン


血が疼く。


"鈴木組"あいつらが………


あの子の命を…………



「ここら辺の族が、闇討ちに合っている。」

汚い。

「警戒しておいたほうがいい。」

憎い。




私の怒りが殺気として出ていたのか、誠が私の手をぎゅっと握る。


「まだ、大ごとにはなっていないが、いずれかはなるだろう。」

私は体の力が抜け、成さんのその言葉を聞いて意識を手放した。