side 夏 「君はきっと、未来で………」 あの子の言葉が俺の頭の中をこだまする。 誰だったっけな。 確か、男の子で、俺と同じくらいの歳なんだけど…どこか大人びていて……。 寂しい、目をしていた。 この子が、言ったんだ。 「君はきっと、未来で……と居る。幸せにしてね。僕は、無理そうだから」 一番肝心なところが聞こえない。 誰を? 俺は誰を幸せにするんだ?