あれから何日か経ったある日



湊くんとは特に連絡も何も取ってない





そして今日も平凡に一日を終わらせようよしていると
四葉が部屋に入って来た












「姉ちゃん、手嶋先輩と付き合ってるでしょ」





「なっ!!」











なんでばれてるのー?!



こないだから四葉はエスパーなのかな?











「やっぱり、付き合ってるんだ」





「う、うん…」












付き合ってるって響きがなんとも恥ずかしい





少し照れていると
四葉がギューっと抱きついてきた











「四葉?」





「なんか悔しい」











抱きついたまま少し苦しそうにそう言う四葉が弱々しく見えて

つい、抱き締め返してしまう





四葉のこんな弱いとこ初めて見たかも…?



いや、一度だけある
あの時も苦しそうだった…











「俺姉ちゃんのこと好きだから取られた気分」











何気なく好きなんて言われると恥ずかしいものだ





こんなに慕ってくれてる弟がいて幸せ











「絶対姉弟じゃなかったら好きだっただろうなって思う」





「へへ、なんか恥ずかしい」











きっと私も四葉が姉弟じゃなかったら好きだったと思う



どことなく湊くんに似てるもん




あんなに変人じゃないけど











「姉ちゃん覚えてる?
父さんのせいで男嫌いになって、俺もダメになったあの時のこと」





「うん…」











忘れれる筈がない



あの時に初めて四葉が弱々しくなったんだもの