半月程たったある日





あれからずっと手嶋くんが来て、話したりしていたから退屈じゃない




手嶋くんの怪我はほとんど治っていて
もうすぐ退院だろうなってのはなんとなく察している








今日も来るって言ってたなぁ♪って
ガラにもなく浮かれていると、病室のドアが開く











「注射するよ〜」











看護師さんか…



って、何落ち込んでるの私











「そういえば最近湊くんとよくお喋りしてたね
もしかしてカレシ?」











看護師さんは注射をして
片付けながらそんなことを言い出した











「湊くん??」





「うん♪手嶋湊くん」












あ、そう言えば湊だったな





って…この看護師さん今カレシとか言った?




は?カレシってカレシだよね??











「ありえません!!
なんで私が付き合わなきゃなんですかっ」











男嫌いなのに!!




私が思いっきり否定すると
看護師さんは意味ありげににやっと笑う





看護師さん、にやっと笑わないで…











「青春ねぇ♪
でも湊くん無事に退院したもんね
寂しくなるわね…」












え?退院?




退院したの??

聞いてないよそんなの












「え?もしかして聞いてない?」












私が無言になったからか

看護師さんが不思議そうに顔をのぞき込んでくる











「聞いてないです」











来るって言ったじゃん



嘘つき。