次の日の朝。

『おはよう。藤宮さん。』

クラスの人たちは、驚いていた。

まぁ、それもそうだろう。クラスにいるかどうかもわからない、存在感がない私に話しかけたのだから。

『…おはよう』

『放課後、よろしく♪』

そして、小さな声で私に
『逃げるなよ』と耳元で囁いた。

正直、本気で逃げようと思った。
生徒手帳なんてどうでもよかったが
いつかはバレるから仕方ないと思った。