美春が記憶を失って一日目。

会社を早く終わらして、すぐ美春の病室へ言った。



「失礼します。」


港は美春の病室へ入った。


「あっ、、、。ええっと、、、、、港さん?」


「美春。こんばんは。」


港は美春のベッドの近くに置いてある椅子に座った。


「美春、調子はどうかな?」


「はい。普通です。港さん。」


うーん。なんかさん付けで呼ばれるとモヤモヤするなぁ…よーし。


「美春。僕のことは、港で呼んで。」


「ええええっ?そ、そんなこと、、、。」


「いや?」


「いいえ、、、嫌ではないのですが、、なんか、、、こう、、、。」


「そっか、、、。また気が向いたら呼んでほしいな。」


「は、はい。分かりました。」


美春。港って笑顔で呼んでくれてたのにやっぱり、
覚えてくれてなかったら、悲しいなぁ…。


「あの、、。港さん。お聞きしたいのですが、、、」


「は、はい。何ですか?」


「何で泣いてるのですか?」


「えっ、、、。」


気付くと港の目には、涙がいっぱい溜まり溢れていた。


「っっあっははっ。男が泣くとかちょっとカッコ悪いね、、、。ごめん」


「いいえ、カッコ悪くはないと思いますよ。」


「えっ、、、。」


「泣きたいときは泣いても良いんですよ。、、、確か、誰かに教えてもらいましたね。えっと、、、、、うーん。やっぱり覚えてないですねぇ…」


美春、、、。それは、美春が泣いていたときに僕が言った言葉、、。
その言葉、覚えててくれたんだ、、、。


「っっっ!」


「あわわっ!!!港さん?大丈夫ですか??!!」


どうしよう、、、。涙が、、、止まらない、、、。


「よしよし、、、、。」


「!?美春、、、、。」


「気が済むまで泣いても良いんですよ。私はここにいますから。」


「っっっ!!!!!!!!!!」


「よしよし、、、、、。」


美春、、、。優しいや、、、。


「っっよし!頑張るぞ!」


「気が落ち着きましたか?」


「ありがとう。美春。落ち着いた。」


「それは良かったです。」


「じゃあ、帰るね!美春。バイバイ」


「さようなら。港さん」


港は美春の病室を出た、、、。




「み、、な、、、、と、、、、。なんか懐かしい名前だなぁ。」

美春は机におかれている写真立てを見た。


「、、、。これは、、私と、、、、、、港さんと、、なんで一緒に居てるのかな?、、、、。」
















「ただいまー。」


港は家に入ると、ベッドに倒れこんだ。


「はぁ、、、。美春に慰めてもらったなぁ、、」


港は今日のことを思い出した。


「美春、、、、、。」


港は自分の部屋に行き、椅子に座った。



美春…。


港は、美春の笑顔を思い浮かべまた泣きそうになった。
このとき、美春はなんて声をかけてくれるだろうなぁ……
こんな何もしてやれない僕は何をしているんだろう。



ピピピピピッ




「う…ん?母さん??もしもし。」


「もしもし。港?今泣きそうな顔、してない?」


「なんで分かったの?」


「…港の母よ。今まで何年に育ててきたと思ってるの?」


「さすが………」


「で??どうしたの?」


「大切な人がこうなっているのに、何やってんだろ?って思った。」


「…」


「母さん??」



「あんたが弱みをはいてどうするつもりなの!!!美春さんのいちばん近くにいないといけないのは港!!あなたなんでしょ?それくらい考えて!!!
美春さんにしてあげれることないのかかんがえて行動をしなさい!!!!!!」



ブチッ、、、、、ツーツーツー





「ええっ?切られたし。………。でもなんかわかった気がする、、、。
出来ること、、、、、それは、、、」











港の実家


「はぁ……。港。あなたが居ないと美春さん悲しいのよ。」


「おい。すごい声聞こえたがいけるか?」


「…」


「港、、、。しっかりやってくれねーとな。」


「ええ………」