あれから少しして、今はあと一週間で夏休みにはいる




今日もいつもと同じ時間が過ぎていくなぁ



なんてのんびり窓の外を眺めながら考えていたら




突然、こんな言葉が聞こえてきた



「ねぇねぇ!大ニュース‼︎

高野くんと華先輩、付き合ったんだって!」




………………は?




嘘だろ?



私は思わずそういった女の子を凝視してしまう



ズキンと心臓がえぐられる痛みに襲われた



優と小林先輩が、付き合った?





優は小林先輩が好きだったのか?



あの日、嫌いって言ってたじゃんか





あれは嘘だったのか?



本当は小林先輩が好きだったのか?




「ちょ、凛!?」



私はガタッと椅子から立ち上がって教室から飛び出した



優と小林先輩の話なんか聞きたくない




「…っ……」



無我夢中に走りながら、とめどなく溢れる涙を拭う




くそっ



なんで出てくるんだよ……っ




私は気づけば屋上へ来ていた



屋上は昼休みにも関わらず、誰もいなかった



私は屋上の奥まで歩き、フェンスに寄りかかり座り込む




キーンコーンカーンコーン…




昼休みの終わりを知らせるチャイムが鳴った



……サボっちゃおっかな




教室戻る気になれないし



こんな顔で戻れないし