-プロローグ-


あおい人形が私に言う

「またダメだったね。今回は黄色の子が現実で闇に包まれたよ」

どうして…と涙を何回流したのだろう。

「それなら……現実から力の強い人を連れてきたらいいじゃない」

首のない三体の人形が言う。

「男の人がいいわ。力が強いもの」

額縁から上半身を出した女の人が言う。

「さぁ……どうするんだい?」

あおい人形が再び問いかける。




「……もう一度」




小さな女の子……イヴは眠ったままの青い男の人と黄色い女の子を見据えて言った。
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-エンディング集-



見慣れた美術館。

見慣れた作品。

さっきまで一緒にいた女の子はどこかしら…?

私にハンカチをくれた…あの優しい子は……

「ギャリー……?」

「イヴ…なんで泣きそうなのよ」

イヴはある作品の前で悲しそうな顔をしていた。

「あら…こんな作品あったかしら」


そこには…栗毛色した髪の男の子がこちらを見て微笑んでいた。

【微笑む大空】

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外だ!念願の外!

やっと外に出られたのに……なんでだろう…寂しいよ。

さっきまではツナもギャリーもいた。

イヴはいるけどギャリーとツナがいないの。

「メアリー…」

「イヴ……寂しいね。」

「うん。寂しいよ」

その時、壁に文字が現れたの。

”大丈夫 私達はさみしくないわ でもさみしいなら"

"帰っておいで イヴ、メアリー”

うん!やっぱり皆でいなくちゃね!!



そして、その日に、2人の少女が行方不明になった。



【黄色の後悔】




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あの3人は無事に外に出れたのかな…。

俺は1人ゲルテナの世界にも残った。

「……一緒に行かなくてよかったの?」

赤い目をした青い人形が俺の足元で問いかける。

俺はその人形を持ち上げて微笑みながら

「うん……あの子達が笑っていればそれでいいよ。それに…」


「それに…?」

「俺まで行ったら君達が寂しくなるだろ?」 と言った。

「………お人好しだよ」

「褒め言葉として受け取っておくね。さて、他の作品のみんなに挨拶に行こう?」

そして俺は……作品としてここでの一歩を踏み出した。


【作品となったお人好し】




-作者コメ-
はい!グダグダな小説ですね!
続きが思いつかなくて没なのです