食材をたくさん買い込んでいるあたしと輝さん。


ふっふっふ…

スペシャルディナーコースを作るためにあたしは気合い入りまくり。

こう見えてもあのお母さんから料理の知識はたたき込まれてきたから実は結構得意なのだ。

あれもこれも作ろうってな感じで、とにかく大量な荷物になってしまった。


「―――おい。」

『何ですか??』

「何ですか??じゃねぇよ!!!!どーしてくれんだこの溢れんばかりの荷物は!!!!これじゃぁ俺が荷物を持ってるって言うより荷物が俺を持ってるって感じだよこれ??!!輝さん荷物の付属品なんて嫌だよ??!!!!」


そう。輝さんに荷物を持ってもらっていく内にその荷物の数はどんどん増え――

輝さんは物凄い数の荷物を持っている…というよりこれはもう一体化している勢いだ。

人間やろうと思えば何でもできると言うのも、これを見ればあながち間違いでもない気がするぞ??うん。


『うーん…あ!!じゃぁ輝さんはこれで先に家戻ってて下さい。後買うのはあたし一人でも平気ですから!!!!その荷物達よろしく頼みますっ!!』

「えっ、てかお前まだ買う気?!まだ荷物達の侵略を促進させるのかお前は!!!?」


もはや訳わかめ。
(※訳が分からない。の意)


『はい。買ったらすぐ帰るので!!じゃあ輝さんお願いします。また後程〜!!』


あたしは猛スピードで走りだす。

ぅおぉぉぉぉ〜〜〜〜!!!!急げえぇ!!!!!!

PM4:00からお肉とお魚のタイムセールじゃあぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!!!!!!





『…ちょぉ待っ――!!…ったく、元気だなオイ…。』

あたしはすでに輝さんの前から走り去っていた。