目の前が真っ暗になってから多分30分が経過しただろう。

30分経過したところで、目の前に明るい景色が、広がった。

そこは、私のお葬式だった。

やっぱり死んだっていう設定なんだね。

『どうですか?これが、あなたの望んだ、もしあなたが死んでしまったらの世界です。』

死人は、知らぬ間に、私の横に現れていた。

「そうね…。まぁお葬式は普通だろうけど、私は何で死んでしまったっていう設定に、なっているの?」

『事故死です。飛華流さんと帰っているときに、いきなり、あなたの方にだけ車が突進してきたみたいですね。飛華流さんは、そのショックで、今は声が出ない状態になっているみたいです。』

「飛華流…。」

そんなに私のこと、思ってくれていたの?

いや、そんなことありえない。

もし、ちゃんと私のこと思ってくれているのなら、あんなこと言わないはずよ…。

そう…。あんなことは…。

でも後悔しても、どうしようもない。

だって…。

私の死人としての1ヶ月間が…。




ハジマッテシマッタンダカラ。