家に着くと誰もいない。 それがわたしにとっては普通のこと。 わたしの家は母子家庭で一人っ子。 お父さんは小学校に入学する 少し前に病気で、亡くなった。 お父さんは小さい不動産屋の社長で お酒が大好きな人だった。 毎晩毎晩遅くまで飲んでは 酔っ払って、家に帰って来て 仕事の愚痴をこぼす。 わたしの記憶にはあまりないけど お母さんがそう言ってた。