キーンコーン―――



あぁ……鳴ってしまった。
昼休みの始まりを告げるチャイムが。



チャイムのバカバカバカ……!
なんで時間進んでほしくないときに限ってこんなに時間の流れがはやく感じるんだろう。
神様ってイジワルだ。



「はい、じゃあこれで授業を終わりまーす」



「きりーつ」



委員長の声でみんなが立ち上がる。



はぁ……授業が終わる……。



「礼」



「「「ありがとうございました」」」



そして4時間目の授業は終わった。



「陽莉ーお弁当食べよー」



お腹空いたぁ~……と言いながら羅菜が私の席にやってきた。



「あ、あのね、羅菜。私……」



「ごめん、森川さん。陽莉のこと、借りてもいいかな?」



肩に手を置かれたと思ったら、聞き覚えのある声がして私の体は跳ねた。