「じゃ、いってきまーす」



「いってらっしゃい」



次の日の朝。
私はいつも通り、お母さんに見送られて家を出た。



「ふぅ……」



今日も学校めんどくさいなぁ。
なんて思いながら顔を上げると。



「……っ!?」



「おせぇよ」



「な、なんで……っ!?」



目の前には朔空くんがいた。



あ、そうだ……昨日、私と朔空くんは……。
と、契約のことを思い出す。



「昨日のことも忘れたのかよ」



「……思い出しました」



はぁ、過去に戻りたい。
梶原くんの席に座って、好きなんてつぶやかなければよかったんだ……私のバカ!