私が新撰組と暮らし初めて数日がたった。

島原で働くのはもう辞め、寧々様には泣きながら今までのお礼を言い、寧々様も泣きながら「幸せになってね」と言葉を貰ったのががほんの昨日のことのように感じられる。



「鈴音ー!これから暇?」

見回りから帰ってきた原田さんに声をかけられた

「あ、原田さんおかえりなさい!暇だけど...どうかされました?」

「一緒に町で買い物しに行かねえか?」

原田さんがそういった瞬間

「あ!鈴音ちゃん!これから甘味屋行くんだけど、一緒に行こ?」

沖田さんがそう言いながら整った顔を子犬のような顔にして私に歩み寄る。

「お買い物に甘味屋さんですか...!どちらも楽しそう!」

そう答えると

「総司...お前、狙ってただろ...」

「え?左之さん、何言ってるかさっぱり...」

「ったく、とぼけんじゃねえよ総司!俺は鈴音と町に行くから!」

「僕は鈴音ちゃんと甘味屋行くから!左之さんは部屋で寝てなよ」

「...まあまあ、喧嘩しないでください...。あの、お二人さえ良ければどちらとも連れて行ってくれませんか...?」

そう控えめに聞くと

「「もちろん!」」

睨み合っていたのをすぐやめ、鈴音ちゃんと二人きりがよかった、と不満を漏らしながらも笑顔で快く承諾をしてくれた二人にホッとする。

「あー!何してんの?え!町に!?俺も鈴音と行きてえー!」

「...平助...」

「大勢の方が楽しいですよ!準備してきますね!待っててください」

平助君も加わり、私、原田さん、沖田さん、平助君の四人で町に出かけることになった。