ーあれは7年前。 ティアはディンレーベン王国の王都、キングスフォレストに住んでいた。 父は伯爵、母は裕福な商家の娘だった。 大きな屋敷に住み、使用人やメイドに囲まれ、何不自由しない生活を送っていた。 そう、ティアは俗にいうお嬢様だったのだ。 それがどうして採取人などという、危険と隣り合わせの仕事をしなければならなくなったのか。 ーあの日、あの男の子に会わなければ、こんなことにはなっていなかった…のだろうか。