患者の治療を終え、倉本達は診療所を後にする。

「もし不審な人物がこの診療所に来るような事があれば、警察に通報してくれ。すぐに警官を寄越す」

「わかったわ…バスソルトだったかしら。早く取り締まってね。薬物依存症は本当に怖いんだから」

倉本にそう言って、美奈は椅子で足を組む。

「ああ。尽力する」

一言を残して、倉本は診療所のドアを閉めた。