なんやかんやで結局めでたしめでたしな感じのマリとヨシ。
2人にはなかよしこよしっちゃってもらうとして。


あ、マリがどのタイミングで眠りこけたのかとか、そんなきちんとした説明はこの物語においては求めずにいていただけるとありがたいです。



マリの叱咤により勢いでルイコ訪ねて数メートルの旅に出ちゃったワリ。

まあうろちょろと自販機あたりを重点的にさ迷うのですが、地下食料品売り場におきましておばちゃんの如く(おばちゃんに失礼)ヤケ喰いを行っているルイコを見つけられるはずもなく。

ついに、最終手段に出ることにしました。


「やむを得ねえ……最後の手段……館内放送だ!」


インフォメーションへと駆け寄り、事情を説明し、どきどきしながら館内放送を聞くワリ。


……ピ――ンポ――ンパ――ンポ――ン……

『このたびは、タイエー×××店へご来店いただき、誠にありがとうございます。
迷子のお知らせです。△△△市からお越しの、ピ――(ノイズ音)ルイコちゃん。
年は……じゅ、じゅうごさい……あれ? 十五……? ……の、ル、ルイコちゃんが……』


パタ……


つまようじからウインナーを落としたのは、十五歳の迷子の子でした。


「私……? 何で……!? いや、迷子って……」


もちろんマリヨシだって言葉もないほど驚きました。


「ワリだよね……」

「ばかかあいつは……」


その頃のワリ。迷子の子の年齢に気づき迷子放送を続けてよいものかどうか判断しかねている店員がじれったくてたまりません。


(……俺も男だ。マリにも言われたじゃねえか。待ってらんねえ。決めた。今ここで、告白してしまえ……!)


ワリは勢いよく立ち上がり、店員に近づきます。
慌てる店員を押しのけマイクを横取り。
そして、大きく息を吸い込み……