放課後になりました。


わたしはいつものように、旧校舎で一条君が来るのを待っています。



すきま風がすごいから少し肌寒いけど、厚着をしてるので問題ありません。



ーーガラッ



ドアの開く音がして、カバンから教科書を出そうとしていた手がビクッとなった。



「あ、えっと……今日も、よろしくね」



まだなんとなく不機嫌そうな一条君に、わたしはおずおずと声をかけた。



お昼休み辺りから、一条君は何となく機嫌が悪いのです。



無表情と鋭い目付きがなんとなく恐い。



「昨日の続きでいいんだろ?」