『颯真は渡さない!』


『私の方が……。私の方が颯真のことよく知ってる。私の方が颯真のこと好きなの……』




 さっき言われたこの言葉が頭から離れない。



 頭をグルグル回る。



 私、私……。




「華音? どうかした?」



「……へっ!? なっ、何が?」



「いや、学校から帰ってきてから様子が変だからさ」



「そんなことないよ! ってか、ご飯作ってくるね」