「颯真、着いたわよ♪」



 母さんに連れられて(いや、強制連行されて)来たのは最近できたばかりの高級マンション。



 ってか、なんでマンションなんかに?



「ほら、中に入るわよ~?」



 母さんはにこにこと何か企んでそうな顔でマンションに引っ張って行った──。





 俺、黒崎颯真。



 一応、黒崎財閥の跡取り息子。