「あれは、交際宣言だよね」
ベルが顎をツンと突き出して
にやりと笑って私に言った。

パーティーの会場に向かって、
ハトナに先導されながら
移動している最中の話
「へ?」
今夜のパーティーは
王族のプライベートラウンジで
行われるという事で
いつも行く夕食会の食堂とは違い
外廊下を通る。

そこで、書庫がちらりと見えた時
突然指を指してベルが言った。

「あの場所で、真昼間にちゅーですよ。
姉様ぁ『これは俺の女だ!!』
って宣言してるでしょ
独占欲つよいよね?」

そういってからかう様に覗き込む大きな瞳は
キラキラしている。
う・・・うそぉ
・・・・そんな馬鹿な・・・
「でも・・・だって、
そんな誰が見てるのよ・・・
みんなお仕事中で
あんな高いところみてないでしょ?」
もごもごとどもる。