「…未來」


あぁ…私の名前を呼ぶのは誰だろう?

それに背中にやわらかい感触が伝わる

さっきは床に顔をつけている状態だったし,背中に何もあたっていなかった

はやく私を呼んでいる人の正体を確かめたいのに…

その人はずっと遠くにいる


「未來!」

「っ! 痛ったい‼︎ 」


頬をつねられたのがあまりにも痛くて起き上がった


「やっと起きたか…大丈夫か?お前昨日倒れたんだよ説教中に。昨日雨にうたれて熱をだしたんだろう」


熱か…蒼樹くんに迷惑かけちゃったな

昨日の頭がクラクラしたのは熱のせいだったんだ

たったあれだけしか濡れなかったのに熱出すなんて…まぁ薄着だったっていうのもあると思うんだけど。


「迷惑かけてすいません。あの…昨日倒れたときどこかぶつけましたんですかね? 私」

「あぁ、痛むか?昨日倒れたとき腕ぶつけてたんだよ
ほら、赤くなってる。」


腕ぶつけちゃったんだ,しょうがないな。

それより赤くなってるって言うか…

腫れてるじゃんっ