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鬼麟2

第二章
2.願うばかりでは…

屋上の前、深く息を吸う。
このドアを開けば、部外者がいる。
悟られちゃいけない、巻き込んじゃいけない。
切り替えろ、今は“一般人”だ。
どうにも自己暗示という安い手を使わないと、この衝動を抑えられそうもない。
先生と話したのは10分間。
その中で、私は何度飛び出して行こうとしたか。
その度に今と同様、右手首にあるものに引き止められた。
これがなかったら、私は安易な行動をとっていたかもしれない。
その面ではこれに感謝するくらいだ。

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