「いってぇ、、、ぶつかるんじゃねーよ、ブス!」

私の名前は新野 未来(アラノミライ)。
あんまり目立たないでおこうとしたら、ダサすぎて逆に目立ってしまった。
みんなスカートを短くしてたり、おしゃれなカーディガンを着たり、髪の毛を巻いたり…
"イマドキ"って感じで。
それに比べて私は三つ編みだし、スカートは指定の長さ。
私はそれでいいと思ってるんだけど…
学校が始まって1週間。
もう、目立ってしまった。

キーンコーンカーンコーン(チャイムの音)

「席につけー。」

担任の荒木 誠(アラキマコト)先生が声をかける。

「今日は、転校生が来てる。呼んでくるから待っとけ。」

そう言うとクラス中がざわついた。
私は教室のいちばん後ろの窓側。
それも、ひとりだけ飛び出して後ろだ。
だからクラス中がみえる。

「女かな?男かな?」
「男子ならイケメンならいいのに~!!!」
「女子なら絶対美人がいいわー!」

私は正直、転校生なんてどうでもよかった。
どうせ、また、私のことをブスと言う人が増えるだけだし。
私には直接的な接点もないだろうから。

「静かにしろー、転校生紹介っすっから。入ってこい。」

先生が教室に入って来て言った。