3月5日12:35


雪は自宅で恋人の、

星田 花梨(かりん、19歳、アルバイト)

と話していた。




「雪さーん」



「んー? どしたぁ?」



「えへへ。押入れ見て!」



花梨に言われるがまま雪は、押入れのあ

る部屋の扉を開けに行っていた。



「あげるぅ! ずっと前に置いてたけど

気付いてなかったでしょ!

ずっと長く気づかないんだから……」



「あ。枕!」



「雪さん疲れてるみたいだから、

それでゆっくり休んでね!」



「ありがとう……花梨。俺、花梨に何も

出来てないのに……ほんまいい彼女を俺

は持ったわ……」



「でしょー!」



「あははは」



そんなやりとりが続いていた。





雪は、花梨が好きで仕方ないのだ。



運命的な出逢いをしており、恋人同士に

なるのは、必然的運命であったと、雪は

疑わなかった。