「ここが、お前の部屋だ。」

『・・・はい?』

梨佳たちと一旦別れ今私は、黒弧さんに連れられてこれから寝泊りする場所を案

内してもらっていた。

が、これは部屋というのだろうか。入り口には薄汚れて見ずらいが“椿の間”と

書いてあるのがわかる。だが、中に入るとそんなもんじゃない。障子はボロボロ

、部屋の角にはお札が貼ってあり日本人形が2体玄関に置いてある、畳の上には

使い古した布団が畳んで置いてある。

幽霊の間に改名したらどうだろうか。

「お前・・・主様が直々に用意してくださった部屋にむかってなんたる無礼!」

『す、すみません・・・声が漏れてたか・・・』

「そんなに気に入らぬか。我が用意した部屋は」

『「!!主様\梨佳のお爺さん」』

「いえ!主様の用意してくださった部屋はどんな状況であろうとも素敵です!このような主様の事が分からぬ奴ではなくぜひとも私におゆず、むがっ」

「ならば、こうしよう。」

パチンと指をならした瞬間、日本人形から煙がでた。

「んぅ・・・!体が動く!すごい!ね、椿!」

「本当だ、動いたのは・・・80年ぶりか?」

「!!」

「まずは自己紹介だな。」

「はーい。主様、私は牡丹!椿とは双子なのー☆よろしくねん」

「あたしは椿。まぁ、五月蝿いのの隣にいる奴って覚えといて」

なんとまあ、性格が真逆な事だ。

『私は月影雪音です。よろしくおねがいします』

「この2人にはお前の付き人になってもらうからいろいろ訊くといい」

「「御意」」

『よろしくお願いします』 

ちょうど紹介が終わった頃にタイミングよく襖が開いた。

「雪音ーーそろそろ特訓しようと思って迎えにきたよん」

「こいつ、五月蝿くてしょうがねぇから早く来い・・・ふわぁぁ」

嗚呼。いよいよ訓練が始まるんだ。