同想会1

恋愛(ピュア)

桜心野 立花/著
同想会1
作品番号
1651586
最終更新
2021/10/24
総文字数
0
ページ数
0ページ
ステータス
未完結
PV数
0
いいね数
0
初恋でした。
勉強だけが取り柄だった私。現代に似合わないお下げ にメガネのセーラー服姿は逆に勇者だなと自分でも思っ ていた。 駅のホームで高校に想いをはぜる。今日から私も高校 生だ。友達......できるかな。好きな人とか......できちゃ ったりして......! ニヤけかけた自分を首を振ってかき消す。ダメだ。一 応府内トップの進学校なんだから勉強モードで行こう。 駅にアナウンスが流れた。もうすぐ電車がくる。朝の 通勤ラッシュが初めてな私は人混みに押されてずるずる と前へ押し出される。あれっ。ちょっと......!線超えて るんですけど......! 一歩下がろうとした時、ドンと誰かに押された感覚が して 『え......』という声も出せず、私はそのまま宙に浮き、 ドサッという大きな衝撃と共に線路に落ちていた。 すぐ向こうには電車が来ている。 『え、え......!!』 どうすればいいのかも分からずただただ震えているだ けだった。今思えば何かしらできただろと自分の頭を叩 きたくなるけど、その時はほんと、頭が真っ白だった。 私、死ぬの!?いや無い無い!!だってこれからだし !ない、よね!? こんなことで頭がいっぱいになって涙が溢れかけたと き、ふっと誰かが私の横に降りてきた。

『来て!』 そう言うと、その人は私を抱えてホームが屋根になっ て電車が通らない線路の端に走り出した。 はためく同じ色の制服、綺麗な髪、たくましい腕、そ の他全てに、私の初恋は奪われてしまったのです。 電車が通ってる間、震えて涙を目に溜めている私をず っと抱きしめてくれていた彼。電車が通ったあと、 『大丈夫?』と優しく言ってくれた彼。 そう、彼こそが私の王子様。
杠葉 大和くん。
あらすじ
内気な高校生、美玉はある日駅のホームで助けてくれた大和に初恋をする。
時は流れ大学生になった美玉。そして今日は高校の同窓会……!
大和くん、気づいてくれるかな……?

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