《愛優said》



「んっ...」


重く閉じた瞼を開くと、そこには見覚えがある部屋にいた。



床のひんやりとした冷たさが体に伝わってくる。


手足は縛られていて身動きが取れない。


でも、すぐにそれが恐怖に変わった。


ここは、父親の部屋だ...。


下からは“ギャハハ”と汚い笑い声が聞こえてくる。


“あぁ、ついに
あの家に戻ってきてしまったんだ”


それをわかるのに時間なんてかからなかった。