《愛優said》
こんな偽りだらけの世界で
何が楽しくてみんな笑ってるのだろうか。
みんなみんなホントの気持ちを隠してる。
あの子はこの前隣の子の悪口を言ってたのにどうしてそばにいるの?
“信じても裏切られるだけ”
その思いが強くなっていったのはいつごろからだろうか。
あの日みたいにどうせみんな去っていくんでしょ?
私はあの地獄のような日々から抜け出したかった。
ここにはそんなこと知る人もいないだろう。
そう思っていたのに...
「あーゆ!」
そう気持ち悪い声で私の前を呼ぶのは1人しかいない
私の大嫌いな人
坪谷 麻里奈 (つぼたに まりな)
なんでここにいるのよ。
恐怖で足が震える...
なんてことはなくて、私は強くなった。
というよりも、慣れた。
「なに?」
予想以上に低い声が出た。
もっと低い声は出るけど
元々私は声が高いからこれだけでもきっとコイツは驚いているはず。