先日行なわれた授賞式での、尾木ママ講演の様子を紹介します!
100人ほどいらした会場の中には、赤ちゃん連れのママや、ケータイ小説を読んだことのない方も多くいらっしゃいました。そんな方たちへ、尾木ママならではの穏やかな口調で笑いを誘いながら、ケータイ小説の魅力や可能性について語ってくださいました。

生きるということは、常に新しい文化を作り出して、豊かに発展させること
「ケータイ小説は、携帯というツールが生み出した新しい文化なんです。ケータイで読んでみると、作家さんが行間に込めた思いや余韻を味わいながら、読者も一緒になって作品の中に没入していく感覚が味わえますよ。韓流ドラマなどでは、視聴者のリクエストに応えて作品展開が変わったりしますけど、ケータイ小説も同じように、読み手と書き手が一緒に作品をつくりあげていくことができる点が特長で、同じ悩みを抱えている人どうしがコミュニケーションを取れる新しい文化として、大きな役割を果たしていると思います。今回の大賞作品のテーマでもある“生きるということ”は、そうやって常に新しい文化に触れて成長していくことだと思います」

書き手は必ずしも、学校の勉強や作文が得意な子どもだけではない
「新しい表現スタイルを手に入れた子どもたちが、ケータイ小説に共感したり感動したりしているということは、学校の教育にも見習うところがあると思います。絵日記や作文とは違って、今感じたリアルをありのままに表現しているから、頭ではなく、ストレートに心を動かすことができるのだと思います」

読みなれる、感じなれる、書きなれると、人生が楽しくなる
「子育てで大切なのは、子どもと同じ目線に立って考える“パートナーシップ”です。“上から目線”で一方的に叱り付けるのではなく、まず「どうしたの?」と理由を聞いてみてください。話を聞く時は、「うん、うん」「それは大変だったね~」などと相槌を打つことがポイントです。そういったコミュニケーションのとり方は、ケータイ小説のように、今感じたことを書いたり、読んだりするうちにも養われていきますよ。だからぜひ、若い世代だけでなく、大人の方たちにも触れてみてほしい文化だと思います」


このほか、日本は世界と比べてもコミュニケーションに悩んでいる子どもたちが多いこと等を例にあげながら、そういった問題の解決方法のひとつとしてケータイ小説が有効活用され、豊かに広まっていくことを願うとお話してくださいました。ふだんテレビでみかける尾木ママのまま、子どもたちへの愛と、教育への情熱がたっぷりと感じられる、心温まる講演でした。

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